薬剤師転職の市場動向

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薬剤師の市場動向

 

薬剤師の人口は今後伸び続ける?将来的に薬剤師の飽和状態の時代は訪れるのか?

 

薬剤師転職の市場動向

薬剤師の売り手市場と現在言われていますが、今後も売り手市場の動向は続くのでしょうか?厚生労働省のデータでは、2012年(平成24年)12月末時点での薬剤師数は、280,052人。10年前の2002年(平成14年)229,744人、20年前の1992年(平成4年)162,021人と比べるとこの20年間で約12万人以上も増加し続けているのです。薬剤師の中でも、特に薬局で勤務する薬剤師が近年増加傾向。あとで紹介しますが、薬局数やドラッグストア数も年々増加しており、今後競争が激化することは避けられません。

 

 

なぜ、転職市場では薬剤師は売り手市場といわれるのか?

薬剤師の数は年々増え続けています。ではなぜ、薬剤師の転職では売り手市場と言われているのでしょうか? 平成25年2月の厚生労働省のデータでは、『医師・薬剤師』というくくりで有効求人倍率は7.5倍でした。薬剤師だけで考えると求人倍率は3倍以上あるといわれています。理由としては、大きく二つあります。
@ 薬学部6年制の移行による薬剤師不足(2010年、2011年)の影響
A ドラッグストア、薬局の規模拡大の影響
これらについてもう少し詳しく見てみましょう。

 

薬学部6年生の移行の影響とは?

薬学部6年制への移行は、2006年4月から実施されました。最も大きな影響は、薬剤師の国家試験の受験資格が6年制課程の卒業又は卒業見込みの学生だけに限定されることになったことです。そのため、2005年4月入学の学生は、4年後の2009
年に就職となりましたが、翌年入学の生徒は6年後の2012年就職となったのです。つまり、2010年2011年度は新卒薬剤師が転職市場に現れなかった、ということになります。薬剤師国家試験合格者推移を見ても歴然ですね。下記の2009年の薬剤師合格者は11,301人だったのが、2010年に3,787人、2011年が1,455人と激減しました。

 

テスト実施年 受験者数 合格者数
第93回 2008年(平成20年) 13,773 10,487
第94回 2009年(平成21年) 15,189 11,301
第95回 2010年(平成22年) 6,720 3,787
第96回 2011年(平成23年) 3,274 1,455
第97回 2013年(平成56年) 9,785 8,641
第98回 2014年(平成26年) 11,288 8,929
第99回 2015年(平成27年) 12,019 7,312

 

また、6年制を終えた薬剤師の多くの登場を期待された2012年でしたが、空白期間の前年の2009年よりも少なく、期待されていた程の多くの薬剤師の輩出にはいたらなかったことから、依然として転職市場としては、薬剤師が売り手市場となっています。

 

『薬剤師国家試験合格者推移』  出典:厚生労働省(薬剤師試験結果)

 

 

ドラッグストア、薬局の動向と薬剤師に与える影響は?

 

薬剤師転職の市場動向

 

薬剤師転職の市場動向

薬剤師数の増加を上記で紹介した際に、薬局での増加が見られましたが、実際に薬局数は増加傾向(店舗数:2010年52,066、2011年52,735、2012年56,516)にあります。背景としては、医師が患者に処方箋を交付し、薬局がそれに基づいて調剤を行うことで、医師と薬剤師の専門分野での分担を図ろうとするものです。また、ドラッグストアにおいても、スイッチOTC(医師の判断でしか処方できなかった薬が、市販薬として薬局でも購入可能になったこと)によって、急激に役割を増加してきています。2010年16,259店舗であったものが、2011年16,815、2012年17,144と拡大しています。ドラッグストアの調剤併設店舗の増加もあり、薬剤師の需要は供給を超えている程です。そのため、こういった分野の求人が多くなります。

 

今後の薬剤師の市場動向は?

薬剤師6年制の影響と薬局やドラッグストアの拡大で、薬剤師の売り手市場となりましたが、今後この風向きは変わってくる見通しです。6年制薬剤師の新卒が2012年から働き出して3年経過する2015年以降、転職市場には6年制薬剤師も登場してきます。最近のジェネリック医薬品に関する知識を含めて、雇い入れ側は6年制薬剤師に対する期待を持っています。高い専門知識と能力を持った薬剤師の増加が、今後転職市場を激化させることは間違いありません。かつ、薬局やドラッグストアの参入が盛んになったものの、調剤報酬(薬価)の減少があり今後の業界内競争は激しくなるとみられています。薬剤師の売り手市場から徐々に買い手市場に変化していくでしょう。